医療法人社団 千秋会 田中脳神経外科病院 TANAKA NEUROSURGICAL HOSPITAL

整形外科 脊椎脊髄外科

脊椎脊髄外科部長 嶋村医師

整形外科 脊椎脊髄外科部長
嶋村佳雄医師のご紹介 

田中脳神経外科病院 整形外科では脊椎脊髄外科部長として嶋村佳雄医師を迎え、新たに脊椎脊髄領域の外科的治療が可能となりました。 それらの一つに、骨粗しょう症による脊椎圧迫骨折に対する「バルーン椎体形成術(BKP)」という低侵襲手術を行うことができます。この手術は1990年代にアメリカで開発され、日本では2011年1月に保険適用になった新しい治療法で、実施できるのは研修を受けた医師のいる施設のみに限られます。 嶋村医師は日本脊椎脊髄病学会認定脊椎脊髄外科指導医として「バルーン椎体形成術(BKP)」を300例以上行ってきました。

「多くの患者さんは『ぎっくり腰が治らない』と言って受診してきます。しかし、ぎっくり腰なら時間の経過とともに痛みが軽減していきます。高齢女性で日ごとに腰痛が強くなったり、「背中や腰が痛い」「4センチ以上背が縮む」「背中が丸くなる」などの症状があれば、脊椎(背骨)が潰れる圧迫骨折の可能性があります。主な原因は「骨粗しょう症」です。

『ぎっくり腰がなかなか治らない』など、圧迫骨折に気付いていない人が多く、特に女性は閉経後に骨粗しょう症が急速に進むので、高齢者の『いつの間にか骨折』を見逃さないことが重要になります」

 

 骨の内部はスポンジのような網目状の構造をしていて、周りは硬い骨が覆っています。それが加齢とともに骨量が減り、網目状の構造がスカスカになっていくのが骨粗しょう症です。そうなると尻もちをついたり、少し重い荷物を持っただけでも骨がつぶれてしまう。気がつかないうちに圧迫骨折を起こしている人が多く、いわゆる「いつのまにか骨折」と呼ばれています。

 「骨は、古い骨を壊す骨吸収と、新しい骨を作る骨形成を繰り返しています。女性の骨折リスクが高いのは、閉経(50歳前後)を迎えると骨を壊す働きを抑えている女性ホルモンの分泌が減り、急速に骨量が減るからなのです」

 さらに、脊椎が1個でも骨折すると、2個、3個と骨折連鎖が起こる。すると背中が丸くなり、胸が圧迫されて肺活量や食欲が低下する。加えて、腰などの慢性的な痛みがあると抑うつや睡眠障害も起こる。結果、日常の活動量が減るので、さらに骨が弱くなり、最終的には「寝たきり」になる危険性が高まります。 「レントゲンで圧迫骨折が見つかったら、治療の基本は保存的療法です。コルセットを着けて、3週間以上ベッドの上で安静にして潰れた骨が癒合(固まる)するのを待つのです。その間、痛み止めや骨粗しょう症の薬も使います」

 この保存的療法で8割以上の方は癒合しますが、骨粗しょう症が進行していて癒合しないケースもあります、その場合、従来であれば金属のネジや棒で骨を固定する大がかりな手術(固定術)が必要になりますが、一方の選択肢として、小さな傷で早い回復が期待できる負担の少ない最小侵襲脊椎外科治療「バルーン椎体形成術(BKP)」の適応が可能になります。 「BKPは全身麻酔でうつぶせに寝た状態で行います。背中に針を刺し、骨折した椎体へ細い経路を作り、そこへ小さなバルーン(風船)の付いた器具を入れます。そして、バルーンを造影剤で徐々に膨らませ、潰れた骨を持ち上げて、できるだけ元の状態に戻します。その空間に骨セメント(樹脂)を加圧せずに充填して埋めるだけです」 手術時間は1時間程度、骨セメントは20分ほどで固まります。手術の傷は、背中に刺し傷が2カ所だけ。入院は平均1週間、早い人では3日で退院できる場合もあります。

 ただし、骨粗しょう症が治るわけではないので、術後は骨粗しょう症の薬の使用は続けます。薬が効いてくるまでの3カ月~半年はコルセットの着用が必要になります。 「脊椎の後側が潰れて、脊髄方向に骨が突出している症例は、BKPの適応にはなりません。65歳以上で"長引く腰痛"は、圧迫骨折を疑うキーワードです」

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