医療法人社団 千秋会 田中脳神経外科病院 TANAKA NEUROSURGICAL HOSPITAL

脊髄刺激療法(Spinal Cord Stimulation: SCS)

慢性難治性疼痛をやわらげる治療法

脊髄刺激療法(せきずいしげきりょうほう)とは

脊髄刺激療法の図

脊髄刺激療法(SCS)とは脊髄に微弱な電流を流して、痛みを和らげる外科的治療です。この治療では体内に刺激装置を植込む前に、試験的に電極リードを留置して効果を確かめることができます。効果がある場合に刺激装置などの機器を植込みます。海外では40年前から実施され、国内でも健康保険の適用となっている治療です。これまでに世界で35万人以上、国内でも6000人以上がSCSの治療を受けています。SCSは電極リードを脊髄の外側の脊髄硬膜外腔に“置いて”脊髄を電気で刺激するので、神経(脊髄)を傷つけることのない治療です。

使用する機器

脊髄刺激療法の図

①電極リード

脊髄硬膜外腔に留置して刺激装置から発生した電気を脊髄に送ります。

②刺激装置

治療用の電気を発生させます。

刺激装置

③患者用コントローラ

衣服の上から刺激装置のオン-オフの切り替えや強弱の調整を行います。

患者用コントローラ

効果のある痛み

  • 脳卒中(脳出血や脳梗塞など)後の痛み
  • 脊椎、脊髄疾患(脊柱管狭窄症など)による痛み
  • 脊椎手術後に残存する痛み
  • 腰痛
  • 帯状疱疹後の痛み
    など

脊髄刺激療法の効果

痛みを和らげることが期待できます。痛みの原因を取り除く治療ではありません。SCSを受けた患者さんの半数以上の方で、痛みが5割以上改善しています。患者さんによって効果が異なるので、試験刺激(トライアル)によってどの程度痛みが和らぐのか、試す必要があります。痛みがやわらぐことで、運動がしやすくなる、眠れるようになる、余暇が楽しめるようになるなど日常生活の活動の幅が広がります。

治療の流れ

①外来受診

  • 診察をし、手術(トライアル)を行うかどうか診断します。
  • 手術内容や手術のリスクなどを説明し、同意を得た上で治療を計画し、治療の目標を決めていきます。

②入院

1. 局所麻酔下に電極リードを脊髄硬膜外腔に留置します。

2. 数日から1週間程度、試験刺激をおこない、効果を判定します。

3-1. 植え込みを希望される場合
  刺激装置の植え込みを行います。

3-2. 植え込みを希望しない場合
  電極リードを抜去します。

4. 機械の操作法などを覚えていただき、1週間程度で退院

治療中

脊髄刺激療法の合併症やデメリット

  • 手術で後遺症となるような重篤な合併症は希です。
  • 手術の合併症として感染症、皮下血腫の可能性があります。感染した場合、植込んだ機器を除去しなければいけないことが多いです。
  • 植込まれた機器の破損やリードの位置のずれが生じることがあります。
  • 植込む機器の種類などによってMRI検査が行えない場合があります。
  • 医療機器や治療で併用できないものがあります。

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